絵本『14ひきのあさごはん』の絵だけで語られている物語が面白い

絵本レビュー

 「この子、泣いてるよ!」

 「あ、この子、眠そう!」

 そんな風に子どもと喋りながら読むことができる「14ひきのあさごはん」について、今日は書いていきたいと思います。

 こんにちは、くまママです。

 次女のちゃーちゃんがもうすぐ3歳なのですが、イヤイヤ期となぜなぜ期がダブルで来ていて、なかなかしんどいです。

 なぜなぜ期でご飯を食べていると「なんでお魚食べてるん?」「なんで緑の箸なん?」「なんでごはん食べてるん?」「なんでその服着てるん?」と「なんで?なんで?」・・・・・・。

 意味なんてないようなものまでなぜなぜと聞いてきて、困っております・・・。

 イヤイヤ期は結構前からなのですが、今も継続中。

 先日は落とした(ちゃーちゃんが投げた?)帽子を拾おうとして、それが気に入らなかったらしく、わーっと泣き崩れ、床にひっくり返って泣いていました。

 ・・・とそんな2歳、もうすぐ3歳のちゃーちゃんが最近ハマっている絵本があります。

 それが、『14ひきのあさごはん』。

 今日はこの絵本について感想を紹介していきたいと思います。

『14ひきのあさごはん』ってどんな本?

 いわむらかずおさんが作者の絵本で、14ひきシリーズとして、全部で12冊の絵本が出版されています。

 対象年齢3歳から。

 『14ひきのあさごはん』は、すがすがしい森の朝を舞台に14ひきのねずみたちの家族の目覚めから朝ご飯までの朝の様子を描いた絵本です。

 ねずみたちの家族は、おじいちゃんとおばあちゃん、お母さんとお父さん。10人の子供たち。

 14ひきシリーズの1作目。累計部数100万部を超える大ロングセラーの絵本です。

 なので、本屋さんでもよく見かけることがあると思います。

 対象年齢3歳から、ですが、文章自体はそれほど難しくも、長くもなく、全てのページ一行だけで表現されています。

 対象年齢3歳からのものって少し文章が長くなってくるイメージがあるのですが、この絵本は文章自体は短く、シンプルな絵本だと思います。

子どもと読んでみた感想

長女ねーこちゃんと読んでいた時はピンと来なかった

 この絵本は、現在小1のねーこちゃんが3歳頃に購入した絵本だったので、ねーこちゃんが3歳の頃にも読んでいました。

 が、ねーこちゃんはそこまでハマっていませんでした。

 何回かは読んだ覚えがあるのですが、お気に入り!というほどではなく、時々読む、という程度のもの。

 ただ、好きではないということはなく、図書館で14ひきシリーズの他の本を何度かかりたいと言ってかりたことがありました。

 その時は、14ひきシリーズは、季節を描いたものが多く、子どもの季節の理解にもいいなぁと思っていました。

 が、家にある『14ひきのあさごはん』をそんなに読まなかったこともあり、私自身もこの絵本はそんなに面白いとも思ってませんでした。

 3歳になり、子どもの絵本が少しずつ物語があるものを読み聞かせするようになってきた頃で、私も物語があるものばかりを面白く読み聞かせをしていたような気がします。

 『14ひきのあさごはん』は、とても丁寧に朝の様子が描かれてはいるのですが、何か大きな事件が起こったりすることもなく、淡々とすぎていく物語です。

 それを少し物足りなく感じていた私がいました。

 長女ねーこちゃんはどう感じていたかはわかりませんが、当時の私はそのように思っていました。

3年ぶりに次女と見ると絵が魅力的だった

 本棚に置いてあった『14ひきのあさごはん』。

 久しぶりにちゃーちゃんが出して読み始めました。

 文章はシンプルな一文ですが、絵は14ひきのねずみたちの様子が細かく描かれています。

 ちゃーちゃんが一つずつ指さしながら「この子起きてるでー」「この子まだねんねしてる」「この子、起こされてる!」

 とお話ししながら絵本を読んでいます。

 森にいくシーンでは森に描かれている昆虫を指さして「これは何?」と聞きながら読んでいきます。

 14ひきのねずみたちがそれぞれ色々なことをしているので、よく見ると面白い。

 「くんちゃん」というネズミの兄弟の9番目のねずみの女の子。

 小さいけど、大きいお兄ちゃんお姉ちゃんについて野いちごつみに出かけます。

 途中で泣き出してしまいますが、絵本の文章の中では帰ってきたところで、「おやおやくんちゃんべそかいて」と書かれていますが、絵を見ていくとその前からくんちゃんが泣いているところが描かれています。

 朝起きる時の様子も子どもたちの様子はそれぞれです。

 すんなり起きている子、なかなか起きない子、顔を洗う時もまだ眠そうな子・・・。

 ご飯を食べるシーンもこぼしたり、喧嘩したり、とても生き生きとした様子が描かれています。

 ちゃーちゃんも文章より絵を見ながら楽しんでいるようです。

 文の中でも「すてきなぼうしをかぶっているのはだれ?」や「野いちごを食べているのは誰?」などと問いかけをしているので、その問いかけに従って絵を探していく楽しみもあります。

 ちゃーちゃんが楽しんで読むようになり、私も新しく楽しむことができました。

じっくり見れば見るほど発見がある

 表紙にはネズミの子どもたちの名前が書かれているのですが、じっくり絵を見ていくうちにネズミたちの見分けがつくようになってきそうです。

 とりあえず、9番目の女の子「くんちゃん」と一番下の男の子「とっくん」はわかりやすくて、子どもと一緒に二人の様子を追っかけて読むこともあります。

 他の子たちもじっくり見ていくとそれぞれの個性や語られることのない物語を感じることができるでしょう。

 シリーズには他にも12冊あるので、12冊通して見ていくとより個性などを感じることができそうです。

 それぐらい、しっかりと書き込まれた絵です。

 じっくり見ていくと推しが見つかりそうな気がします。

 絵本内の文章では語られていない物語を一つ紹介します。

ほたるぶくろをかぶって帰ってきた2番目のお兄さんのにっくん
次のページではほたるぶくろをかぶってとっくんを驚かす姿が描かれています。

 取ってきた花を帽子にして帰ってきたお兄ちゃんが、次のページでは全部かぶってお化けになって弟を驚かす姿が描かれています。

 そうした文章にはない物語が散りばめられている絵本でした。

 そういう文章では触れられていない絵の中にあるストーリーがとても魅力的な絵本だなと思いました。

 次女のちゃーちゃんがお気に入りになったので、他のものも改めて読んでみたいなと思います。

 次に読むなら・・・今が冬なので、冬のお話いいなぁと思っています。

 そのほかの14ひきのあさごはんの感想やレビューについてはこちらから↓

14ひきのあさごはん;「絵本ナビ」

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